尚美学園大学のall Englishスポーツマネジメント CLIL授業のご紹介
【尚美学園大学について】
埼玉県川越市に本部を置く私立大学。1926年尚美音楽院を開設し、2000年には大学組織へと改組し尚美学園大学を開学した。建学の精神である「智と愛」のもと、音楽を始めとした芸術・情報表現・総合政策・スポーツ・文化など社会の様々な分野で広く活躍できる人材を育成している。多様な学びが融合した新しい形の総合大学である。スポーツマネジメント学科では、スポーツを多角的視点から理解し、課題解決能力と実践力に富んだ人材を育てる方針のもと、英語で教科を学ぶCLILの手法を採り入れて、専門性の高い内容を英語でプレゼンテーションする活動も行っている。

英語科の若山典生先生による、スポーツマネジメント学科1年生の授業を見学しました。まず先生が英語で指示を出し、学生たちが3人ずつのグループに分かれました。事前に先生が幾つか示していたテーマから学生が自分たちで選んだテーマについて英語でプレゼンテーションをしました。Balancing Academic Commitments with Athletic Performance in Student Athletesというテーマで、タイムマネジメントがスポーツと学業のバランスを取るためのキーポイントだと結論づけ、Sleep and eat at set times to create free time など、タイムマネジメントを行うための具体的方法を提案したグループがありました。また、Strategies for Effective Recovery and Rehabilitation After Sports Injuries というテーマでは、どのグループもケガはスポーツにつきもので避けられないという認識をしていました。そうした前提から、ケガをした場合に効果的に回復するためのリハビリのプロセスを、個々のスポーツの特性に応じて設定すべき(Tailored to the characteristics of the sport)など、専門的かつ生活にすぐに役立つ内容が目立ちました。

更に“What is a sports injury?”といった大きな問いに対し、evidenceを基にケガを定義し、ケガが起きる仕組みを分析したグループがありました。また、スポーツが経済に与えるインパクトに焦点を当てた幾つかのグループは、メジャーリーガーの大谷翔平選手がもたらした経済浮揚効果や、東京オリンピックとパリオリンピックの費用比較など、現実のできごとに関して様々な視点から深い考察を加えていました。

合計14のグループがプレゼンテーションを行いました。どのグループも工夫して作られたスライドを使いながら明瞭な英語で発表しました。テーマを選んだ理由や探究活動から得られた結論も明確に説明していたので、非常に説得力がありました。学生たちが尚美学園大学に入学して以来、1年目から自信を持って英語が話せることに重きを置く、優れた授業に参加してきた成果が現れていた印象でした。スポーツマネジメントについて英語で書かれた多様な論文を読み込んだり、海外のアスリートやスポーツトレーナーによる英語動画を視聴して、理解できたことを英語でプレゼンテーションすることを当たり前にこなしている学生たちは、将来どのような分野で仕事をしても立派にこなせそうな期待感が持てました。
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