新着情報
- 2019.04.08
- イベント
CLIL授業研究ワークショップを開催しました!
3月23日(土)上智大学にて「英語で数学授業」に焦点を当てたCLIL授業研究ワークショップを行いました。年度末のお忙しい時期にも関わらず会場は満席となり、ご参加された先生方のCLILへの高い関心が覗えました。
冒頭主催者を代表して教育開発出版専務取締役糸井幸男よりワークショップ開催の目的等をお話し致しました。文科省が目指す主体的対話的で深い学びを実現するために、また統計資料・グラフの読み取りをはじめとする教科横断型の出題が年々増えている大学入試英語対策としてもCLILは理想的であるとの見解を述べました。
続いて国内随一のCLIL権威である上智大学英文学科長教授池田真先生に「効果的にCLILを実践する方法」についてレクチャーを頂きました。CLILはdual-focused educational approach、つまり母語以外の言語を使って内容と言語の両方を学び教えるものという理論的大原則を分かり易くご説明頂きました。更に小・中・高の学校現場でどのように内容と言語を統合しているか具体例まで紹介頂くという内容の濃いものでした。授業ですぐ使える「言語への足場掛け方法」や「内容へのフィードバック」など効果的指導法と授業中の生徒の思考推移も併せ詳しいご説明がなされると、会場の先生方が熱心にノートを取る姿がありました。
CLILのノウハウをしっかり学んだ後は、米国人数学講師ブライアン・ショウ氏による50分のmath in English模擬授業が行われました。教材は全国の中高20数校で実際に導入されている弊社刊オールイングリッシュ数学問題集=「THE SHIN-CHU-MON 8th」を用いて先生方にCLIL授業を体験頂きました。THE SHIN-CHU-MONでpermutations and combinations(順列と組合せ)のエッセンスを学んだ上で、応用問題としてパスカルの三角形から読み取れる数字配列の法則など、生徒が興味を惹き易く且つ数学的に重要な事項を楽しく学ぶ授業が実演されました。質疑応答では、interactiveなタスクを多く取り入れることにより、言語活動の活性化と数学内容についてのcognitionが高まる効果が見込まれること。授業中に英語を使用する割合については生徒のレベルに合わせ柔軟に対応すべきといった、授業を組み立てる上で大事なポイントについて活発な意見交換が行われました。
最後に池田先生のインストラクションの下、ご参加の先生全員が小グループに分かれCLIL学習活動作りに取り組みました。全グループが数学・理科の先生と英語の先生とが一緒のチームとなり、理想的なCLIL授業像について熱のこもったディスカッションが行われました。ワークショップのendingとして各グループ代表の先生に発表をお願いしましたところ、どのグループも明日からの授業作りに役立ちそうな実践的アイディアを披露頂き、盛会のうちに終了することができました。
ご参加頂きました先生方には心からお礼申し上げます。一方今回お申込を頂きながら、受付が終了していたためご参加願えなかった先生方には深くお詫び申し上げます。 今後もCLIL関連ワークショップを継続的に開催してほしいとのお声を多数頂きましたので、池田先生はじめ先生方のお知恵を拝借しつつ次回を企画予定です。詳細が決まりましたら追ってご連絡致しますので引き続きどうぞ宜しくお願いします。